丁寧に生きる、田中京子さんの人柄が凛としていて、観ているこちらまで背筋が伸びるような、そんな作品だった。
(1) 田中さんと朱里の《友情》に、打算的なものが何もなく、波長が合っているのが、画面から溢れ出ていた。お互いの《好き》のベクトルが違いつつも、交差していて、嫉妬すら起きない。相互作用が互いを高めあう、そんな素敵な関係性だった。純粋に、羨ましい。
(2) 男女の関係性構築が、当初は打算性しかなかったところ、小西も笙野もいつしか朱里や田中さんに対する、人としての《尊敬》にその眼差しが変わっていったのが、よくわかる。その先にあるものが、友情なのか、恋なのか、愛なのか。それとも、何か異なる関係性なのか。続編が気になる。
