FranKa

春になったらのFranKaのネタバレレビュー・内容・結末

春になったら(2024年製作のドラマ)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

(1) 第1話&第2話:
治療をするか、しないか。治療に専念することで、ガン患者として生きることが、《その人らしさ》を失うことに思えるのならば、最後のそのときまで、《自分らしく》輝き続けたい。その想いも、説得力があるように思えてきた。それはきっと、生きることを放棄したのではなく、むしろ逆に、生きることを全うしたいという、強い意志であるように思える。ただ、その意志を、家族として尊重できるか、というと、やはり難しい決断のようにも思える。これからの父娘の対話に、耳を傾けたい。


(2) 第3話&第4話:
神くんとの和解を主題にした、第4話が印象的だった。お互いにわだかまりを抱え、きっかけがないと、伝えられないという状態が続いていた。そんな、わだかまりを開示・告白する《きっかけ》が訪れる、あるいは、自分からつくる覚悟をする機会は、人生のなかでそうそうないのかもしれない。「掘り返さない方がよかった」という、後悔をしたくない気持ちが、先行してしまうからなのかもしれない。毎日相応の覚悟をもって生きれば、毎日が自分史のターニングポイントになる可能性を秘めている。


(3) 第5話:
(i)ここまでの段階では、全力で父のケアをする=結婚を諦める vs. かずまると結婚する=父よりも自分の幸せを優先した、というような二元論的構図に陥ってしまっているように見える瞳。ここから、どのように、第三の道を見いだし、かずまるたちと、つくっていけるかが鍵である気がする。

(ii) かずまるの立場を見ても、瞳と結婚する=父に認めてもらうことが要件=安定した収入が必要=お笑いをやめる vs. お笑いを続ける=収入面で打開策が見つからない=結婚を諦める、という二元論的構図に陥っているように思える。例えば、お笑いを武器に、塾講師として才能を発揮する、など第三の道は考えられないものなのだろうか。プロとは、やはり、そう甘くはないのだろうか。

(iii) 最期のときを、より明確に意識すればするほど、何が自分にとって《大切》か見えてくる。その過程をともに味わえるのも、この作品の醍醐味な気がする。


(4) 第6話&第7話:
父のbucket list が、「カズマルを追い出す」から、「ウェディングドレスを見る」へ。

(5) 第8話:
父の退職式が主題。仕事との向き合い方も、瞳のなかには、父の姿がしっかりと刻印されているのだな、と感じた。

(6) 第9話:to be added.
FranKa

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