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セフレの品格 ドラマ版のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

セフレの品格 ドラマ版(2023年製作のドラマ)
4.7
1話から4話
森村抄子(行平あい佳)は36歳のバツ2で、派遣社員として働きながら娘を育てているシングルマザー。
高校の同窓会で、初恋の相手で産婦人科医の北田一樹(青柳翔)と再会し、ホテルに誘われる。数年ぶりのSEXの快感に、二人の関係を深めていきたくなる抄子だったが、一樹にその気はなく、セフレになることを提案される。
唐突な提案に驚く抄子は、セフレという関係を受け入れられずにいた。
そんな折、抄子は同級生の新堂華江(片山萌美)が一樹とセフレであることを知り、さらに会社の上司・栗山(新納慎也)にも言い寄られ…。
一方の一樹も、割り切った関係を求めるようになったのには、人には言えない過去が関係していた…。
女性読者を中心にシリーズ累計430万部(紙+電子)を突破した湊よりこ「セフレの品格(プライド)」(双葉社 JOUR COMICS)を実写化した2部作の前編。

バツ2で結婚も恋も諦めかけている抄子とある過去から女性に溺れることを戒めている一樹、過去を引きずり自分の心に素直になれない恋に真っ直ぐ向き合えない大人ならではの「セフレ」「身体だけ」と自分に言い訳しながらも自らが決めた「約束もデートもしない」を破ってお互いが自分の中で次第に大事な存在になったり、相手の言動に一喜一憂してその先を期待してしまったり、不器用なままならない恋未満のときめきや迷いや葛藤を、生々しい性愛シーンを絡めつつセクシー映画のマエストロ城定秀夫監督作品の肝である大人の男女の繊細な心情描写がしっかり描かれていて、行平あい佳や片山萌美や青柳翔の繊細な演技が光る城定秀夫監督作品の集大成的なセクシー恋愛映画のドラマ前半。

5話から最終回。
北田一樹(青柳翔)と定期的に会う関係となった森村抄子(行平あい佳)は、30代後半に差し掛かった自分の年齢が気になっていた。そんな中、とある事情から、一樹が17歳の少女・山田咲(髙石あかり)の面倒を見る事になる。
咲は、次第に一樹に惹かれ、抄子への嫉妬心を募らせる。その想いが事件を引き起こし、それをきっかけに、一樹は抄子にセフレの関係を終わらせることを提案する。
一樹も若い女の子が好きだったのか…と失望する抄子だったが、自身も想いを寄せられていた23歳のボクサー・市原猛(石橋侑大)に惹かれていく。
しかし抄子は、純粋な猛のことを悪く思えないものの、どこかで一樹のことが忘れられないでいた。そんな折、突然咲が抄子の前に現れる…。
レディコミ史上最大級のヒット作×城定秀夫監督
女性読者を中心にシリーズ累計430万部(紙+電子)を突破した湊よりこ「セフレの品格(プライド)」(双葉社 JOUR COMICS)を実写化した2部作の後編。

後編の話の中心となり、「セフレ」という言い訳を自分に言い聞かせ惹かれてしまった自分の気持ちに向き合うことから逃げていた抄子と一樹の関係に変化を与えるのが、「ベイビーわるきゅーれ」の高石あかりが演じる家出少女の咲。
両親から虐待を受けて、歳上の一樹にファザコンめいた執着して抄子と一樹の関係を引っかき回すが、ストーリーのクライマックスで抄子と一樹の拗らせた関係に変化をもたらす重要な役だが、両親から与えられなかった愛情を愛のない性で得ようとし自分を救ってくれた一樹に病的な執着するあまり捨て鉢な行動をする闇を抱えた家出少女を演じる前半と、一樹の大きな愛を与えられ更生し一樹への恩返しと抄子への償いをしようとする後半の演じ分けが見事で、「ベイビーわるきゅーれ」と高石あかりの名刺代わりになる代表作となる名演を見せてくれた。
真っ直ぐ自分の気持ちをぶつける咲と抄子に一途な想いを捧げる猛に刺激された抄子と一樹の自分の想いへどう決着をつけるかの顛末も余韻を残すステキな終着点の後味も爽やかな大人のセクシー恋愛映画のドラマ化の後編。
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