きつね

平清盛のきつねのレビュー・感想・評価

平清盛(2012年製作のドラマ)
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無頼の平太から日の本の頂に立つ平相国に。
“武士の世”を作ろうとしていたはずがいつしか心の軸を失ってもはや武士ではなくなってしまった清盛。
国の頂に立ってもそこから見えるものは闇であり、もはや誰も入道を止められないかに見えた。
だからこそそんな清盛を救ったのは源頼朝だろう。
清盛が義朝と誓って夢見た“武士の世”と、頼朝が義朝の意志を受け継いで目指した“武士の世”。
前者はいつしか平家の世になってしまった。
清盛から頼朝にバトンが託された。
清盛無くして武士の世は無かったのである。
真の武士の姿とはどのようなものであろうか。
平家は常に「一蓮托生」で最期まで一門は運命を共にした。
それに対して源氏は『鎌倉殿の13人』を見れば分かるように血みどろの骨肉争いが絶えなかった。
こうして見ると平家の生き方の方がより幸せなのではないか。

遊びをせんとや生まれけむ。
きつね

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