こたつむり

銭ゲバのこたつむりのレビュー・感想・評価

銭ゲバ(2009年製作のドラマ)
-
放映当時は「問題作」と騒がれた作品。
しかも、主演が松山ケンイチさんの時点で期待大なので…割と前のめりに臨みましたが…ゴメンナサイ。3話で断念しました。と言うのも、ひたすらに“野暮ったい”だけなんです。ググっと惹き込まれる“何か”が欠如しているのです。

確かに原作からして暗くて重い内容。
未読ながらもウワサは聞いていましたんで、その辺りは織り込み済なんですが…その暗くて重いままの素材をゴロリと出されても食指は伸びないんです。

しかも、その“無骨さ”が狙いの模様。
演出や伴奏からして“昭和っぽい”雰囲気が満載でした。

でも、それを選ぶ意図は何でしょう?
オリジナルを尊重するならば、時代設定も昭和にすれば良いと思うんですけど。

でも、本作の時代設定は現代(2009年当時)。
なので、ただ“生臭い”だけで旨味を感じないんですよね。誤解を恐れずに言うならば、イギリスの伝統料理“スターゲージパイ”のようでした。って食べたことはありませんが。

ただ、それでも。
題材(お金に拘り過ぎて悲劇を招く物語)として愚息の“反面教師”になれば良いかな…と思っていたんですが、表層の衝撃度は温め。逆に良い影響を与えないのではないか、と判断して中断しました。

まあ、そんなわけで。
ドロドロの悲劇を描く覚悟を感じなかった作品。
この辺りが地上波の限界なんでしょうか。ひたすらに残念です。
こたつむり

こたつむり