ホン姉妹の脚本とのことですが、さすがに心に残るセリフや、あ！そうきたか！と驚く切り返しが随所にあり、11年前の作品の古臭さがあっても、充分に楽しめる名作ラブコメでした。
国民の息子と呼ばれるトップスター、トッコジンと、元国宝少女というアイドルグループ出身だけど、好感度ゼロで仕事を選べないクエジョン。2人は事務所の先輩後輩の関係で、ひょんなことから知り合い、逃れられない関係性を築いていく…クエジョンが世間から冷たい目で見られるのには理由があり、それは大切な友人を守るために自らが被った泥だった…そしてその彼女の、大切な人のためには、自分の評判など厭わないという性格は、多くの混乱を招くものの、守られる側には厚い思いを残し…
クエジョンの逆境に負けず、明るく元気に家計を支えるために努力する姿に、次第に惹きつけられていく2人の男。トッコジンとユンピルジュ。チャスンウォンのトッコジンが、あまりにも強烈な個性で、喋り方も相当な俺様風に聞こえるので、トキメキより笑い優先でしたが、２番手の漢方医ユンピルジュ役のユンゲサンは、静かに見守る男を好演。小悪魔系のちょっと意地悪役が良く似合う、ユインナとのケミも面白かったです。ユンゲサンの若かりし頃の姿が新鮮だったし、ユインナのトッケビより遥かに若いピチピチギャル振りにも眩しさを感じましたが、やはり主演のコンヒョジンの魅力は、外見ではないなと再認識。誰からも愛される女優さんなんだろうなと思います。
小ネタも満載な本作。
トッコジンがバラエティで、どの女優が好きか、と2人の女優の名前を挙げて1人を落としていくゲームの中で、登場する実名女優に、シンミナ、ハンイェスル、チョンジヒョンがいたのには笑いました。
チャスンウォンの右腕に彫られた名前は、娘の洗礼名だそうです。役者なのに刺青とは…と日本人なら思いますが、彼の人柄や愛情の深さを感じられて、益々好感度が上がりました。
