Train

マッドメン シーズン1のTrainのレビュー・感想・評価

マッドメン シーズン1(2007年製作のドラマ)
4.2
名作ドラマシリーズ。ホントはこのクソ忙しい時期に見る気はなかったけどアマプラから消えるとのことで何とか時間見つけてS1のみ鑑賞。

1960年代のNY。ジョン・ハムが演じる主人公ドン・ドレイパーは日々大口顧客との関係維持に努めるやり手の広告マンであり、家庭では良き夫・父親を演じる一家の大黒柱。一見順風満帆な生活を送っているかのように見えるが彼には誰にも言えない秘密があった... 広告業界で働く様々な者達の人間模様を描く物語。

最近のあらゆる面で計算尽くされた最近のドラマと違うのはかなり話の展開に余白があることで、ドラマの尺の長さを活かしたキャラクター描写が巧み。ジャンルは違うがそういう意味ではかなり『ザ・ソプラノズ』と似ている。

また、エリート志向バリバリの生意気な部下や心臓病持ちの女たらしの上司などキャラクターそのものも大変魅力的で、とりわけ素晴らしいのがこのドラマのもう一人の主人公とも言える、エリザベス・モス演じるペギー・オルセンという女性。女性蔑視、セクハラなど色んなハラスメントが当たり前に横行してた60年代ということでこのドラマでも躊躇なくその様子が淡々と描かれているが、彼女はそんな世界に疑問を持ち始め、男が理想とする女性像を壊していく。エリザベス・モスはその後『ハンドメイズ・テイル 侍女の物語』(未見)やリー・ワネルの『透明人間』でも同じく下劣な男性社会に苦しめられるキャラクターを演じている。このドラマが布石になったのは間違いなさそう。

アマプラは字幕が酷かった。次の配信プラットフォームでは直ってますように。
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