Larx0517

ヴァイキング ~海の覇者たち~ シーズン1のLarx0517のレビュー・感想・評価

3.8
「死をも恐れぬ連中です」

文字通り、彼ら、ヴァイキングは死を恐れない。

「ヴァルキュリヤが彼をヴァルハラへ導く」

戦いのなか、勇敢に死んだ者は天国に連れてゆかれる。
それが彼らの幸福。

「勇士として死ぬ機会を与えてほしい」

最も敵にしたくない相手。
それがヴァイキング。

北欧、北欧神話、ヴァイキング好きにはたまらない。

実在のヴァイキングの船を見る為に、ノルウェー、オスロにある、「ヴァイキング船博物館 」にも行った。

キリスト教の修道士アセルスタンの目を通して、ヴァイキングの世界が描かれる。
つまり多くの視聴者の目でもある。
多神教、神話、神託、死生観、解放的な性、その違いが描かれる。

それを端的に表している例が、エピソード2にある。
ネタバレに抵触するかもしれないので、エピソード2のコメントに挙げておく。

完全とは言えないにしても、史実をベースに作られている。
さらに当時のヴァイキングの生活を再現度も高い。
略奪よりも、むしろ農民や狩猟が主だった点など。
何より少しずつ語られる北欧神話が興味深い。

フロキは北欧神話の「トリックスター」ロキをイメージして作られたキャラクターだろう。
マーベルのロキとはかなり違う。

外見は筋骨隆々、金髪碧眼と、典型的なヴァイキングのラグナル。
しかし内面は西側諸国、イギリス、キリスト教に興味を持ち、策略家と、少し異質。
むしろ兄のロロの方がむしろステレオタイプ。
狂戦士(ベルセルク)とも言える、肉弾戦に悦びを感じる男。
この兄弟の関係がまた緊張感をはらんで、ストーリーを引っ張る。

またまだ物語は始まったばかり。
まだまだこの北欧の蛮人の世界は広がり続ける。
楽しみでしかたない。
Larx0517

Larx0517