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悪魔の手毬唄のShoMのレビュー・感想・評価

悪魔の手毬唄(1977年製作のドラマ)
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全6話、市川崑×石坂浩二の映画版の倍の時間ということで人物描写は丁寧。3番目のすずめ以降オリジナル展開になる市川崑版よりは原作に沿った展開。

ただキャストのパワーがどうしても市川崑版に負けてしまっていて、全体的に印象が薄い気がする。何故か唐突に出てくる宍戸錠に笑ってしまったが……。旧家のプライドに凝り固まった大塚道子の由良家の敦子、三戸部スエのお幹(亀の湯の女中)、鈴木瑞穂の原作よりの人物造形になった仁礼家当主・嘉平が良かった。映画では全く活躍しない村の青年・五郎(映画版では大和田獏……)の描写も良い。

手毬唄のメロディは眞鍋理一郎作曲のこのTV版の方が、実際に存在してそうでなおかつ子供が歌っているのが不気味で怖い。
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