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共犯者のnorisのレビュー・感想・評価

共犯者(2006年製作のドラマ)
3.0
7回も映像化されている清張の短編。過去に犯罪を犯した主人公が、週刊誌に顔が載ってしまったことから、かつての共犯者の影に怯えるというストーリーで、「顔」(こちらは13回も映像化されている)の変奏と言える。

本作は最新のドラマ化ではなく、西荻弓絵が脚本を共同執筆している2006年版。原作の主人公を女性に変えたところがオリジナルで、#賀来千香子 が演じている。その後の2015年版ドラマでも観月ありさが演じているのだが、本作では共犯者も#とよた真帆 と女性。賀来との組み合わせは何やら妖しげだ。

賀来といえば、90年代に立て続けにサスペンスものを主演した後に「まかせてダーリン」(98年)だったかでセックスレスに悩む妻を演じて以来、何かズレた役が多くなった印象がある。ところが、それを裏返したような「激流〜私を憶えていますか?〜」ではクライマックスで凄みのある演技を見せたので、なかなか油断できない。

とよた真帆の方は、実は青山真治夫人だから、これも油断ならないのである。
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