HBOクライム・ドラマの傑作シリーズです。1シーズン単品のアンソロジーなので、どのシーズンから見始めてもOK。プライムタイム・エミー賞の監督賞含む5部門を獲得したシーズン1が本当に面白くて以降のシーズンも見続けています。

そして、待ち望んでいたシーズン4はなんとジョディ・フォスター主演。今回も、緻密で骨太なストーリーと、作り込まれた世界観に引き込まれました。6話完結と他よりも短めなのも嬉しかったです。

舞台はアラスカ州エニス市…。極夜の時期になると何日も太陽が昇らないのだそう。この陰鬱な空気が漂うアメリカ北端の地で起きた猟奇殺人事件。ジョディ・フォスター演じる市警察署長と元女子プロボクサー、カーリー・レイス演じる州警察所属の警察官がバディを組んで難事件の謎に挑みます。

こういうジメジメーっとしたアメリカの裏のリアルを浮き彫りにしたような雰囲気は大好物。細部に渡って手抜かりなく作り込まれた感じで見応えありました。ビリー・アイリッシュによるオープニング曲も、個性的でなんとなく不気味だけど本作の世界観にマッチしていて印象的。さすがHBO…抜かりがないです。

人里離れた場所にひっそりと建つ、最新設備が整った研究施設「ツァラル」から研究者7人全員が突然失踪。ここではガン治癒に繋がる未知の成分を、永久氷土に埋もれた絶滅微生物から抽出する研究が行われていたのだそう。無人となってしまった現場には、切り取られた舌が残されていて、どうもこれが6年前に起きたイヌピアック（先住民族）の女性殺害事件と関連しているみたい。この2つの殺人事件が複雑に絡み合いながら捜査が展開されていきます。

オカルト感がやや強めで超自然現象オチへの不安を抱えながら観続けてましたが、最終回で一応の解決を見せるからよかったです。

鍵となりそうな固有名詞がたくさん登場するので「？誰だっけ」となることしばしば。今度、再鑑賞の際はウィキのキャスト情報片手に望みたいと思います。

『トゥルーデｨテクティブ』が
シリーズなのか？どうか最早演者も設定も
違うからどうかと思うけど
シーズン1以来の良さと思います。

極夜の続くアラスカで不気味で雰囲気がよく
曲もそこそこ良い。
オカルト寄りのバディもので惹きこまれた。

超絶傑作ドラマ『トゥルー・ディテクティブ』シリーズ最新作なのでイッキ見した。シーズン１が大傑作なため、大いなる期待をもって鑑賞に臨んだ。

１～４話まではややもたつきつつ、ダラダラと進み、
「これは期待しすぎたか」とテンションは下がったけど、５話からはサスペンス度が上がり、謎解きも徐々に進み、期待値は上がってきた。

最終６話は神業的に秀逸な脚本と役者の演技力もあいまって怒涛の展開で話は進む。いくつものツイストを重ね、予想外のオチで着地する。
このオチは読めなかった～。

同シリーズのシーズン１はアメリカ南部の蒸し暑く閉鎖的な土地で残虐な殺人事件がテーマだった。
本作はアラスカという極寒のクローズドなへき地で起こった血なまぐさい大量殺人事件の謎を解明する物語だ。

どちらも南部と最北部でよそ者がおいそれと立ち入れない地域が舞台のソリッド・シチュエーション・サスペンスである。
そこに血の宿命、アイデンティティへの思いや格差社会問題をねじ込み、さらには科学と因習との対立を物語の軸に据えてきた。

ハリウッドリベラルの女王格ジョディー・フォスター主演、制作なため、政治臭がしつこくなければよいな、と危惧していたが、そこはうまくまとめた感じだ。

ただ、マイナス点はひとつ。
ジョディ―は外見的にもかなり老化が目立つのに、あのラブシーンはきつかった。ああいうのはやめたほうがいいのでは。

マット・デイモン風の若き警官から相棒役警官もふくめ、演技力はまずまずで違和感はなかった。ジョディの演出アドバイスでもあったのかな。
若干ホラーテイストも備え、『トゥルー・ディテクティブ』シリーズに恥じない傑作に仕上がった。