Benito

赤い衝撃のBenitoのレビュー・感想・評価

赤い衝撃(1976年製作のドラマ)
4.0
【 昭和に輝いた山口百恵の代表作 】 

昭和51年の大映ドラマ。
山口百恵17歳、三浦友和24歳の頃。
百恵ファンとして、昭和ドラマファンとして十分に満喫できる作品。

*TBSで1976年11月〜1977年5月放送
(今回はCS.TBSチャンネルにて鑑賞)
*全29話!! 昔は凄いな
*赤いシリーズ第4弾
*主題歌は山口百恵"赤い衝撃"

物語の構成は…
高校3年生の短距離走者の大山友子(百恵)と元陸上選手で警視庁の若手刑事新田秀夫(友和)が恋に落ちるという恋愛要素。

友子の父である大実業家の大山豪介(中条静夫)は汚い手口で成り上がった事で、暴力団のスナイパー矢野(谷隼人)に狙われていたが、大山の警護にあたっていた秀夫がそれに気づき銃撃するが、運悪く居合わせた友子が銃弾に倒れてしまうというクライム要素。ここからドラマは大きく動く。

更に友子や秀夫の出生に関わるサスペンス要素や、リハビリして競技に復帰するスポ根要素と、ドラマを凡ゆる角度から展開してる。あとJAL全面協力で、機内での緊急手術が行われる事までやってスケールが凄い。

主演の山口百恵が引退したのは21歳。
7年しか芸能活動していないのに、70年代で最もレコードを売り上げた歌手であり、ホリプロを成長させたタレントであり、映画やドラマで活躍する演技力を持ち合わせていた昭和のスター。引退していなかったら、きっと別の景色が見れたかもしれない…

それにしても、ドラマの脇は凄いキャスティング。
中条静夫が、悪徳社長大山豪介役。
草笛光子が、苦労人の大山妻役。
原知佐子は、憎まれ役を一手に引き受け。
南田洋子は、友和の母役。
田村高廣は、友和の父役で、刑事。
長門裕之は、大山豪介の右腕。
宇都井健は、ベテラン医師役。
谷隼人は、ワルのスナイパー。
ゲスト出演も多彩で柳生博、鈴木ヒロミツ、小鹿番、赤木春恵、平田昭彦、清水章吾など。昭和の一流俳優勢揃い! そして演出陣のなかには増村保造もいたし。

本作で強烈だったのは、中条静夫と原知佐子。こんな演技、テンション、ハラスメント、昭和でしか出来ない笑。しかも原千佐子はウルトラマンの演出家でもある実相寺昭雄の奥さん!

とにかく29話、次から次へと見せ場が続いて大映ドラマの真骨頂がまさにここにあり!!
Benito

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