YACCO

RRRのYACCOのレビュー・感想・評価

RRR(2022年製作の映画)
4.5
「バーフバリ」「バジュランギおじさんと、小さな迷子」等など、昨今のインド映画には随分と楽しませてもらっており、今作も楽しみにしていたがなかなかスケジュールが合わず見れずにいたが、復活上映なるもので映画館にて鑑賞。1日1回の上映回数のせいかほぼ満席だったけれど、ゴールデングローブ賞の影響なのかもしれないと後で気づいた。

相変わらずのぶっ飛んだアクションの数々と、踊りに圧倒されながら、ビームとラーマの無双を楽しんだ。今作は実在の独立運動指導者コムラム・ビームとアッルーリ・シータラーマ・ラージュを主人公としたフィクションだそうで、2人のスーパーヒーローの空想上の友情がテーマになっているとのこと。スーパーヒーローのビームとラーマがイギリス領インド帝国に戦いを挑む姿を見せてくれるのだが、この二人が強いこと、強いこと。インドのスーパーヒーローは生身でここまで強いのかというくらい強い。
冒頭から、今作の主役となるビームとラーマの登場シーンでは各々のその強さを見せつけると同時に、一体この後このふたりはどうなっていくのだろうとみている側をワクワクさせてくれる。
そして、ビームとラーマのふたりが出会う橋のシーンは、彼らの強さと、言葉が無くてもわかりあえるふたりの絆みたいなものも感じさせる。(実際あれだけであんなに通じ合って行動できるものなのかとも思うけれど)
また、この映画も182分という長尺で物語をじっくりと描いてくれるので、ふたりの出会いから各々が背負っているものについて、そして、ふたりがイギリス領インド帝国に戦いを挑むまでを見せてくれる。
ゴールデングローブ賞での主題歌賞の他にもいくつか受賞している「ナートゥ・ナートゥ」については、楽曲も素晴らしいのだろうが、踊りとセットでの受賞ではないかと思った。これは、すごい。
勿論、アクションシーンの数々もあげればきりがないのだが、第一部のラストの方でビームたち(あえて「たち」をつけたい)が乗り込むシーンや、第二部のラストのビームとラーマの共闘シーンは胸熱だった。
実在した革命指導者をモデルとしたふたりのスーパーヒーローが大きな敵に挑む姿には強いメッセージも感じられるし、フィクションのエピソードにいくばくかの事実が加えられることで強い力を得たような気もする。そして、それを体現するインドの俳優さんたちの素晴らしさも称賛したい。

この熱い映画、どうせ見るならば大きな画面で見ることをおススメします。
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