おたね

RRRのおたねのネタバレレビュー・内容・結末

RRR(2022年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

微妙、のほうがもやもやしてるだけに長く書いてる
伏線回収と演出の質は良い、コンセプトは不消化。

■良い!
・3時間飽きない(まじですごい)
・些細な伏線回収もしっかりする
・辻褄合わせに基本違和感がない
・ど派手演出は大体本筋には関係がないのでいい具合に盛り上げてくれる
・シャツを着て髪型を整えた男と村出身の整備士に扮してた男、という対比から、髪が不揃いに伸びて弓矢で戦う馬に乗る男と銃を担いでバイクになる男の対比になるのがいい
・女の子たちがかわいすぎる

■微妙
・ジェニーの役割が正直謎。おじが狙われてても内情を漏らして、殺されてもあんまり気にしてない様子。いくら恋しててもそんなものかな?途中から普通に話せてるのも微妙
設定を整えると言うより普通にいらない(役者さんの良し悪しに関係なく)と思った。ビーマが植民側の国との心を通わすやり方は別にあるのでは?じゃなくてもあれだけのことをしたわけだから説明が必要な気が。

・ダンスのシーン、イギリス男性が不満がり、イギリス女性がおもしろがる(というか色めき立つ)という演出、時代的に考えて男女間の際立ちはある意味違和感がないけど、むしろ白人女性というアイコンに迎合してるなって感じちゃう。多分面白がる男性や嫌がる女性がいればそこまで感じない。ブラック男性が面白がってるのがギリ。多分この場の差別土俵のインド人でも白人でもない人間が自分の価値観で面白がってるという描写なんだろうけど。
「ビーマ、歌とダンスで全員魅了するおもしれー男」をするためのジェニーなのだとしたら、別のやり口のほうが個人的には納得できるかもしんない!

・ラーマがビーマの凄みを見た瞬間が「奴は銃を使わず歌で人を動かした」というところだったのに、約束があったはいえ結局武器を村に流して全員で銃を担ぎ上げるのはかなりどうかなと思った…テーマに沿ってると言えるのかな
(ビーマもしっかり人バタバタ殺しているが)

これは、全体的にアクションが強調されてるし、エンタメ作品だからそこを突き詰めて考えてもしょうがないのはわかるけど、イギリス植民地としての問題を露骨に題材にしていて結構痛々しい描写もあるのに暴力性が「最強!男の友情!」ていう要素で合理化されている気がしてかなりなんともいえない気持ちになる

エンタメとしてこれは消化しきっていいのか?て思う
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