リプリー

ザ・ディープ・ハウスのリプリーのレビュー・感想・評価

ザ・ディープ・ハウス(2021年製作の映画)
3.2
水中×幽霊屋敷、という組み合わせにホラーファンとしてはこれは楽しいに決まってる、と期待していた。そして、監督はあの屋敷女コンビ。単なるスラッシャー系ではなく、「リヴィッド」的なゴシックホラー路線かも…なんて思ったりもしていた。

しかし、結果は割と普通のスラッシャーもの。水中である物語的な必然性もなく、アイデア一発で終わってしまっている感が拭えない。
せめて水中パニック、水の中ならではの嫌な描写、展開があればいいのだが、それすらも例えば「海底47m」何かのほうが抜群にいい。

普通のスラッシャーとしても主役2人が全く好きになれない。
男は序盤から冗談がキツく、しつこい。幽霊と思っていたら友達や恋人でした〜的なジャンプスケアはよくあるが、この男の引っ張りがとにかくしつこくてうんざりする。
女も勘弁して!いい加減にして!なんて言う割には別れないし、パニックになったとき頼り切っている。

そして演出的にも暗くて画面は見づらい。
せめてもの救いは上映時間だが、これでも長く感じるほど。
この監督コンビ、変にジャンル映画を撮ろうとせずに、もっと堂々たる腰の据えたホラーを撮ってほしいな、と思った次第。