しゅんすけ

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのしゅんすけのレビュー・感想・評価

3.9
「エブリシング・エブリウェア・オールアットワンス」

アカデミー賞7部門受賞の圧勝。
作品、監督、主演女優、助演男優、助演女優、脚本、編集。
主要部門を独占したその日の夜に、TOHOシネマズ日比谷の
IMAXで鑑賞しました。

うーん、期待しすぎたのかもしれない。

全体的に近さを感じたのはドゥニ・ウィルヌーヴ監督の「メッセージ」。下ネタも交えつつ、最後に感動にもってくるあたりはジェームズ・ガン監督的なノリも感じました。

確かに奇抜だし、編集も凝ってるし、独特のストーリーがゆえにハイレベルな演技、演出、衣装、メイク、美術、音楽が集約されていて、まさに現在最高レベルの「総合芸術」であるのは確かなんだけれども。
ただ、あまりにも話が意外にも小さいというか身近というか、きれいにまとまりすぎているからなのか、ちょっと物足りなさを感じました。

駄作と切り捨てるまでではないけど、Twitterやらなんやらで『「エブエブ」わからない人は感性が足りない」的なぐらいで推してくる意見もお見受けしたので、正直そこまでのテンションにはなりませんでした。

「RRR」や「トップガン・マーヴェリック」は自分が10歳年をとってもきっと楽しめると思うけど、「エブエブ」に関しては10年後の自分が楽しめるかどうかがわからない。たぶん観るときどきによって評価が上にも下にもぶれる作品だなと個人的には思いました。今の世の中の空気(LGBTQ、人種、貧困etc・・・)的には多分「エブエブ」が瞬間最大風速で評価されているのだと思うのですが、自分は「いつまでたっても面白く観れる作品」(RRR、トップガン・マーヴェリック)と「今の世相を反映した最先端の作品」(エブエブ)だったら、前者を評価しちゃうかな、もっと評価すべきなんじゃないのかなっていう感じです。☆は4にちょっと足らない3.9としましたが、もしまた観たら、4.5ぐらいになるかもしれないし、3.0ぐらいになっちゃうのかもしれません。

あ、ちなみに岩のシーンが映画のなかでは一番すきでした。
あのシーンは何回でも観たいです。
あまり過度な期待はせずに、観てみるといい気がします。