4414

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスの4414のネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

本当に奇跡の映画だった。文字通りの意味で…

「バカな行動をすればパラレルワールドの自分の特技を習得できる」「習得した特技で戦う」マルチバースのストーリー。主人公のエヴリンは平凡なおばちゃんコインランドリー経営者なんだけど、今の世界線で平凡だからこそ他の時空では大活躍!
別世界では夫ではないけど、全く同じ人間であるウェイモンドから力を貸してくれ!と頼まれるところから全てが始まる。

時空間移動のトリガーになる「バカな行動」は本当に様々でリップクリームムシャ食い、壁をべろべろ舐める、突然のお漏らし等本当におバカで笑うしかなかった。
映画クレヨンしんちゃんと言われる理由はこれだと思う。

もしあの時の返事が違ったら?夫と結婚していなかったら?とか本当に些細な選択の違いでエヴリンの運命もどんどん変わっていく。バチバチに対立してる国税庁のおばちゃんと2人で幸せに暮らす世界線もあるのが面白かった。
周囲を気にして家族にドライに向き合っていたエヴリンが、バースジャンプを経て次第に心を開き始めるのが印象的だった。ただ後半は若干スローの描写が多くてぶっちゃけ長いな…と思っちゃった。

最後は綺麗事っちゃ綺麗事だけど、「一つ一つの点が繋がったからこそ今の人生があるんだ」と再認識することが出来る。
照れくさそうに夫にキスをするエヴリンがとっても可愛かった。途中グダるところはあったけどストーリーとしての着地はほのぼのかつ納得ができる終わり方で良かったと思う。

映画を見終わった後、トイレに並びながら「今前の人に急に抱きついたり、めちゃくちゃトイレットペーパー食べたりしたら別の時空に飛べるかな」とか考えてしまった。

最後に、作中かなりエグめの下ネタと画面の激しい点滅、動物をブン回すシーンがあるので繊細な人は注意した方がいいかも。

面白いけどなんか疲れるから3年後くらいにまた見たい。見ることで女優になる世界線に飛ぶかもしれないし。
4414

4414