まめた

エンパイア・オブ・ライトのまめたのネタバレレビュー・内容・結末

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

人間再生の物語。
主人公の女性は毒親育ちなのかな。過去に男性から受けた仕打ちで心に傷をおったんだろうな。過去が語られないので想像するしかない。主人公のなんとも言えない苦悶の表情から色々想像できる。心に暗闇がひらがって日々を消化する毎日という感じだった。恋によって暗闇に光が灯されて動きだした感じ。心の繋がりが欲しかったんだろうな。若い黒人男性を異性として好きというよりは純真さにひかれたんではないかと思った。嫌なものをたくさんみてきただろうが、この女性も既婚者とセックスしたりして完全な人間ではないところが人間らしくてよいのかもしれない。主人公の女優はとても表情が豊かで良かった。
黒人の若い男性も中年女性と同じように差別といじめ、進路について悩み心に傷をおっていたんだろう。差別せずに叱ってくれたから心を開いたのだと思うが描写が薄いのか表情があまりないからか中年女性に心を許す説得力が弱いなと思った。彼の場合も女性としてというよりは人として中年女性のことを好きだったんではないかな。
皆それぞれに大なり小なり心に闇を抱えて生活している。ぽっかり空いた穴を埋める為に何かにすがりたい、頼りたい、利用したいのかもしれない。
恋だったり、映画だったり、仕事だったり、家族だったり。あまり多くは説明されないが主人公の心の中がよくかけていて良かったと思う。画も綺麗。しっとりした映画だった。
コリン・ファースが汚れ役。キングスマン以降5年位は格好いい役やお堅い役ばかりでマンネリな感じだったけど体重が本来の感じに戻って、いろんな役をやるようになってきて面白くなった。帰らない日曜日の穏やかな主人とは全くの別人で驚く。
まめた

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