このレビューはネタバレを含みます
メインキャストが若いと割と残念になりがちなホラーであるが、私自身がタナトフォビアでその発作が起こる人間なのでしっかり視聴。(主人公のタナトフォビアの症状を見るのはキツかったけど…)結果キャストの若さで残念な感じになるかも、というのは杞憂であった。主人公の迫力が後半にいくにつれてどんどん増すのは中々清々しいモノがあり、タナトフォビアであるが故に屈強な精神で怪奇現象に立ち向かえるという設計は面白いと感じた。
内容としてはぶっちゃけ意味がわからなかった。ミッドサマー的な要素が多くて「ハァ?」みたいなとこもあったし、小物とかに意味がありそうなものがいくつもあったのに最初の大学教師が使ってたマグカップがどうやら廃マンションであるはずの現場に住んでいる人々が謎にお揃いで使っているものと同じだったことくらいしか気づけなかった。地獄楽というマンガのセリフで「まるで悪趣味な曼荼羅の中に放り込まれたみたいだ」てのがあって、まさにそんな気持ちで観ていた。意味があるものとないものの区別がつくのに意味までは教えてくれない。まぁ少なからず見落としなどもあるだろうけど総じて「…で?」という感じだった。ただ冒頭に書いたように主人公が追い込まれる程屈強になって迫力が増していくのが清々しかったこと、カメラワークや演出そのものは美しかったのでスコアはこの辺りで。