タヴィアーニ兄弟の弟パオロが兄ヴィットリオ亡きあと初めて1人で撮った映画
イタリア映画史上というか映画史上の永遠の名作『カオス』の原作者ピランデッロの遺灰を、ピランデッロの遺言通りシチリアへ返してあげるまでの話をオムニバスっぽくしようとした作品
『カオス』『グッドモーニング・バビロン!』『サン・ロレンツォの夜』『父〜パードレ・パドローネ』
を愛してるので、……もう、ビバ・イタリア!は遠くなりにけり、やな……とは思ったけど、
節々で、タヴィアーニっぽさと、イタリアのまだかろうじて残っていそうな底しれぬ強さみたいなものを少しずつ感じて、
少しずつ感じたからこそ、とても寂しい気持ちになった
リミニに列車が帰ったり、『カオス』の2話目や最終話みたいな綺麗な部分があったりするだけで、喜べるわけではない
「釘」も要ったか?
っていう
美しい大嘘をついてたんだから、余計なことは描かないで
と思うファン心なのでした
タヴィアーニ映画の伴走者、ニコラ・ピオヴァーニの音楽が聞けたのは幸せだった
何はともあれ好きだよタヴィアーニ
そして愛してるよイタリア
(行ったことないけど)