これは重い。苦しい。
でも真剣に考えなきゃいけない。
いつかはやってくる老後のお話。
近未来、日本の少子高齢化が進み政府が打ち出したプラン75。
75歳以上になったら自らの生命の維持を続けるかどうかを選ぶ権利を与えられる。
いわゆる安楽死が認められるのだ。
倍賞千恵子さん演じるミチさんはホテルで働いていたのだが高齢を理由に解雇される。
新しい職が見つからず、生活保護を受けるのも抵抗があるミチさんはプラン75の申し込みをするのだが・・・。
実際にこのような制度ができた時自分はどんな選択をするか考えさせられた。
仕事が見つからないから夜の工事現場の警備の仕事をするミチさん。
昨年末、大晦日の夕方にどう見ても80代以上の方が警備員さんとして道路に立っているのを見て胸が締め付けられる気持ちになったのを思い出した。
高齢者の方の中には働けるうちは働きたいと言う方も多くいらっしゃると思う。
働く方が気持ちにハリが出るだろうし、社会の一員として自分の存在意義も見出せるだろう。
家でじっとしているより健康的でもある。
だけど生きるために働きたくても、必要としてもらえなかった時は・・・
独居老人が増えているので孤独死もますます増えるだろう。
どのような最期を迎えるかと考えた時、身体がいう事をきかなくなり辛い思いをするのならこのような選択肢があるのは良い事なのかもと思う。
以前、独身の重病患者の女性が北欧で安楽死を選択し、お姉さん達に見守られながら最期を迎えるというドキュメンタリーがあった。
お姉さん達は大変辛そうで。
でも本人はその病気と闘う方が辛いので安楽死を選択したのだ。
家族としてはとても辛いが、本人の人生なので本人の自由にさせてあげるのが良いかもと思った。
でもそう思ったのは他人事だから。
自分の大切な人がその選択をする時受け入れる事ができるだろうか。
ミチさんとサポート係のコールセンターの女性との交流。
最後の場面のコールセンターの女性の震える声は涙無しでは観れなかった。
ピンピンコロリが理想なのだが、なかなか現実はそううまくいかないだろう。
まだまだ先の話と思っていてもあっという間にくる気がする。
もし生きるのが辛い状況に陥っている時、このような制度があれば自分は利用するかもしれない。
