Taul

胸騒ぎのTaulのレビュー・感想・評価

胸騒ぎ(2022年製作の映画)
3.0
『胸騒ぎ』悪夢だったと思いたいほどの胸糞映画(褒めてます)。ゆったりとしたテンポが秀逸で、胸騒ぎを覚えるもいつしか侵食されていく恐怖。ゲスト側の夫の優しさや配慮があだになるわけだが、苛立ちながらも、自分も似てる面があるという共感もある。

お人好しで、小さなことで感動し、人から影響受けやすいのが、ああなると辛い。一度逃げ出すも、その後また同じ誤ちを繰り返すのが、人生でよくあることだし、対応が詐欺師の手口っぽいし、取り返しにつかないことになるのも納得してしまう。

さまざまなテーマや教訓が浮かぶ映画であり、守るものがある大人が持つべき心構えを教える地獄の教材のようでもある。

ラストまわりは宗教的な刑罰のようで、「〇〇を捧げた〇〇は神の前で裸になり〇〇されました」といった趣向を感じる。ハリウッドリメイクも面白くなると思うが、このオリジナルはなかなか凄い。
Taul

Taul