クリーム

雄獅少年/ライオン少年のクリームのレビュー・感想・評価

雄獅少年/ライオン少年(2021年製作の映画)
4.0
アニメとして思った以上のクオリティでした。
中国の伝統芸能「獅子舞」の演者を夢見る少年の成長物語。3DCGアニメで、とてもクオリティが高い映像に驚きました。迫力、臨場感も◎。また、声優陣が豪華で、主人公チュン·花江夏樹、マオ·山口勝平、ワン公·落合福嗣、師匠チアン·山寺宏一と言った顔ぶれ。内容も王道+中国らしい事情で、紆余曲折あり、ラストも好みでした。ちゃんと感動出来る良作です。

貧しい家に生まれ、両親は出稼ぎに出ていて、祖父と生活し、いじめの対象だった主人公チュンが、縁があって同名の女の子から、獅子舞の頭を譲り受け、チュンは、仲間のマオとワン公を誘い、干物屋の店主チアンに弟子入りします。彼等は、練習に励み成長して行くのですが…。



ネタバレ↓



獅子舞大会の権利を獲得した彼等でしたが、チュンの父が大怪我をして、意識の無い状態で帰ってきます。チュンは家計を支える為、都市部に行き、父の代わりに必死に働きます。多忙を極め、獅子舞の練習をする間もなく、大会の当日を迎えます。
マン、ワン公、師匠の3人で大会に出る事になりました。チュンは当日、仕事で移動する途中でしたが、仕事仲間が少し時間があるから、大会を見ようと言い、仕方なくついて行くと3人が、出ていました。しかし、40代の師匠は限界を迎えます。他のチームは、2組で参加する中、3人しかいない師匠率いるチームは、絶対絶命のピンチに…。見ていたチュンは、我慢出来ず師匠とバトンタッチ。決勝まで残ります。
決勝戦は、青のチームが完璧な演技を見せた後、チュン達の演技。少し失敗したものの何とか持ち直し競技終了かと思った時、チュンが本来飛ぶべき柱ではない一際高い柱を見つめます。
チュンは奇跡を信じたくて、挑戦しようと決めました。会場のライバル達が一斉に応援し始める中、チュンは、舞った。柱の上には、獅子舞の頭が、水の中には何かが落下した。
エンドロール後、部屋の一室から、チュンが出かけるシーン。壁に写真があり、チームで嬉しそうに映る写真が見えました。

恐らく、成功して優勝したんだと思います。その自信を胸に社会人として家計を支える大人に成長し、前向きに思い出と共に生きて行くチュンの姿で終わるラストが、良かったです。勿論、クライマックスで、会場が一丸となって、チュンを応援する姿は、胸熱でした。また、3DCGの技術がとにかく素晴らしくて、ずっと圧倒され一時も目が離せませんでした。特に背景や獅子舞が凄かったです。映像、内容共にかなり良かったです。

*えくそしす島さん、ありがとう♪︎
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