頭の上の赤い林檎

HUSTLE ハッスルの頭の上の赤い林檎のレビュー・感想・評価

HUSTLE ハッスル(2022年製作の映画)
4.8
 わかりやすいバスケのサクセスストーリー。舞台がフィラデルフィアということもあり、ロッキーとミッキーの関係を彷彿とさせる。作中でも少しだけオマージュシーンが出てきた。
 
 とにかくアダムサンドラーがハマり役すぎて素晴らしい。彼のために作られたキャラクターなのではないかと思う。陽気で、お喋りで、情に熱くて、ぽっちゃりで、くらい過去があって、面倒見のいい兄貴肌。不器用で気性も荒く、学はないが才能はピカイチ、ユーモアもあり天然なボーとの相性補完は欠けるところのない完璧な関係性である。そんな訳で2人の修行シーンは見ものである。

 最近の映画は成功の手段でしばしばSNSが使われる。今作でもそう。同じネットフリックスでもビューティフルライフとか、もそうだった。いつかこの先生まれてくる子たちが昔の映画見たるか〜。で見て、カルチャーの違いを感じたりするんだろうな。そう思うと何か感慨深い。

 結末も個人的にはかなりお気に入りで、同じチームで輝く予想通りの結末ではなく、ボーは全くの別チームに入る。どんなところだろうと輝くことができる才能をスタンリーと2人で見つけられたのだろうな。別々の道で輝き始めた2人で幕引きなの凄くいい。

 シンプルでよくあるストーリーなのに唯一無二。やはりキャラクターの魅力と作り込みの深さが素晴らしいからだろう。非常に良かった。

 アダムサンドラーはclik が1番好きだったけどこちらの方が余裕で超えてきた。それくらい今作は好きだなあ。