これは好きな作品。
タルコフスキー『STALKER』をポップにしたような趣き。
でも個人的にはこちらの方が面白い。
全編手持ちカメラの荒い演出のカット割と気の利いたBGMや音響が独特のスピード感を生んで楽しい。
随所の長回しやロングショットのレイアウトもきまっている。
人物達の人間臭さと主人公のどうしようもない疲れ具合、それでも自分の憧れに対して真っ直ぐに突き進む強さが胸を打つ。
ラストに向かって謎の緊張感が増していき、一気に畳み掛ける様も良かった。
少し長いかなとは感じたが、中国にも我々(?)と同じ魂を持った真性オタクがいるのかと、嬉しくなった。
心のこもったいい映画。