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“それ”がいる森のTaKeiteaZyのレビュー・感想・評価

“それ”がいる森(2022年製作の映画)
1.9
脱サラ(かどうかもわからん)してオレンジ農家を営む相葉くんの元に、離れて暮らす息子が母親から逃げて来たけど、山奥には"それ"がいたので、次々と子供が失踪し始めるし、パンサー尾形とかは凄惨に殺される話。

まるで手をつけれない夏休みの宿題のようにマイリストに佇み、真摯にこちらも見つめる相葉くんの視線に負けて、視聴。わかったよ、やるよ、やる、くらいの感じ。まず、内容からして、チャレンジがある作品だったとは思います。いつまでもJホラーは幽霊に頼っちゃいられねえんだろ、という気概があったのか無かったのかはわかりませんが、何かしらそういうゼロイチぶちかましたい気持ちが着火点だったとは思います。作品の質に関しては、色んな人が色んなとこで言ってる作品なので、まず評価ポイントはそこにあると言っときたいですね。コロコロコミックスの佳作入選漫画を映画化した感じ、と言ってしまえばそこまで。いくらでもひっくり返せる盆が微動だにもしなかった印象。

いや、そこまではいいんだけど、そっから先わからないのは、最終的にこれは誰のどういうベクトルの熱意や憧れによって出来上がったものなのかが見えないこと。本当考え過ぎで、いや、もう考え過ぎたくもないんだけど、作ってる最中に予算だったりコンプラだったり色々なことが邪魔をして、どんどん作品が最初に持っていた壮大さが収縮してしまうようなことが、起きていたりしたのだろうか?振り切ろうとして振り切れなかったのか、それともこれが全力なのか?製作側に立ったことがないので偉そうなことは言えないがこれで良いわけないことは、作った側が一番痛感してて欲しいな、て、そんなことこっちに思わせないで欲しいです。

面白さの片鱗は確かにある、でも惜しい、とも言えない。なんか俺、悔しい。がんばりましょう、のハンコを押しますね。
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