ふゆき

天使の涙 4Kレストア版のふゆきのレビュー・感想・評価

天使の涙 4Kレストア版(1995年製作の映画)
2.0
今改めて観なおしてみると、正直キツい部分が多い。あいたたた…ってなもんで…。
それは、この映画、特に映像に影響を受けた安いエピゴーネンたちのせいでもあるのだが、それにしてもふたたび観終えた後の正直な感想は「ものすごく高級なカラオケの映像」だった。その昔、ビデオテープで観たのが実は最適の作品なのでは、とすら思ったり。
『花様年華』を先に観なおしたせいで、動きはあってテンポはいいのに寧ろ冗漫なこの映画と比較していまい、評価が厳しくなっているのかもしれないが…。

金城武のコケットは十全にはまっており、何ならそれが全てといってもいいかもしれないが、それにしてもあのキャラクターはキツい…。
いわゆる道化キャラで、ロマコメなんかにはよく出てくる、主人公に纏わりついてくるあれだろうが、彼の内省が観客への言い訳にしか聞こえなくて恥ずかしい。

というより、モノローグに関しては全体に不必要なのでは。ある種の韜晦として機能していた前作と違い、今作では観てれば解るようなキャラクターの感情を一生懸命説明しようとしているようにしか。
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