ミヤマレベッカ

クライムズ・オブ・ザ・フューチャーのミヤマレベッカのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ううううーーーんんんんんん、わかったようでわからない、やっぱりちょっとわかったけど、でも多分わかってない気がする……過去最高に感想を捻り出すのが大変な映画でした。
“痛覚”と“感染”がなくなった世界。それゆえに、アートパフォーマンスが物理的に人の内側(臓器)へ向くというのが非常に面白いなと。現実のわたしたちは自分の肉体をこじ開けてパフォーマンスすることはできないけど、あの世界なら筆やカメラを使うように自分の臓器で創作や主張ができるんですよね。表現者としてはこれ以上ない環境かも。いままで通り何らかの道具を人体の延長として使ってもいいし、自分の肉体にあるものを道具にしてもいいと。

あと社会的なテーマ(マイクロプラスチックをはじめとした環境問題)も提示されているんですが、このテーマに対する監督の主張が不思議と感じ取れないんですよね……ほんとにテーマだけポンって置いていった感じというか……
クローネンバーグ監督は“問題を解決するために人々に訴える”タイプではなく“問題が起きているときに生まれるもの”を抽象的に描くことに集中したいタイプなのかなと。
社会問題を提示されるとつい我々は解決策を模索してしまうけれど、もっと問題自体に深く潜り込んで己のフェチズムをぶつけながら好き勝手に創作してもいいのかもしれない……なんて思いながら帰途につきました。

いやーー難しい。なんかモヤモヤする。こんな感想でいいのか……? 監督の過去作見てから出直してきます😇
ミヤマレベッカ

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