うい子

脱走王ナイムロのうい子のレビュー・感想・評価

脱走王ナイムロ(2021年製作の映画)
4.0

華麗で大胆、スマートな大泥棒の名に相応しく、魔法のように颯爽と脱獄する場面から始まる。そんな大泥棒が恋に落ち、泥棒稼業から足を洗う事を決意するが、それが更なる波乱を呼び起こしていく。


賛否が分かれるところだろうけど、スローモーションの使い方はシュールな雰囲気を醸していてコメディ要素にマッチしているし、インスタントカメラのようなレトロで眩しい色遣いも綺麗。朝焼けの背景や雨に濡れた路面、ひとつひとつが美しい。逆光をうまく取り入れた画が印象的。撮り方にこだわっていて見応えがある。

史実も絡んでくるので、このあたりの時代背景の知識があるとより楽しめると思う。

この映画を観たきっかけは「ゆれる人魚」のヤクブ・ギェルシャウが本作にも出演していることを知ったからなんだけど、やっぱり良い演技をしておられる。

あとは音楽がとにかくイカす。
ゆれる人魚でも劇中歌で使われていたYou were the beat of my heart(英題)が流れてきた時は思わず興奮してしまったのだけど、こっちが原曲?好きな曲だから調べてみたけど結局分からず仕舞いだったが、ポーランド語の独特な語感は聴いていて心地が良い。
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