皿鉢小鉢てんりしんり

哀愁の湖の皿鉢小鉢てんりしんりのレビュー・感想・評価

哀愁の湖(1945年製作の映画)
3.6
テクニカラーに彩られた猛毒、というある種のハリウッドクラシックの系統に連なる作品。(「夢去りぬ」とか……)
冒頭の列車での出会い、内装の徹底的なグリーンとか色彩コントロールへの気概にあふれている。
あの辺は普通に、粋なロマコメみたいな会話が続き、ほんとにフィルムノワールなのか不安になった。
溺れる弟を見殺しにするジーン・ティアニー、サングラスをかける演出は痺れた。ハリウッドクラシックでボートは危険ですね……「サンライズ」しかり「陽の当たる場所」しかり……
クライマックスで法廷劇に突入し、今まで見たあれやこれやが全部主人公にとって不利な状況証拠につながっていくのとかは脚本が上手すぎる。ヴィンセント・プライスの“熱演”を初めて見た……