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劇場版 美少女戦士セーラームーンCosmos 後編のtubameのレビュー・感想・評価

3.5
最終シリーズのスターズ編を原作準拠で映画化した後編。

過去に原作を読んでいたのもあり、「前編はスリーライツ(スターライツ)目当てで観たけど後半はほとんど出ないからな~」と低めのテンションで劇場に足を運んだが、短い中にも見所が色々あり結果的に満足度の高い観賞になった。


まず、なんといってもオープニング!前編の「ムーンライト伝説」カバーに続き、本作では「セーラースターソング」をカバー。これは旧アニメの最終シリーズ『セーラースターズ』のみの主題歌で、同作が他シリーズより不遇の扱いだけに流れるだけでもう胸熱。オマージュが色々入っているが、次々仲間を失い表情の曇ったうさぎに手を差しのべる星野のシーンが需要を分かりすぎてて悶えた。星うさしか勝たん。火球とスターライツがちゃんとうさぎの仲間として描かれているのもポイント高い。
しかも歌うは火球皇女&スリーライツで、水樹奈々を筆頭に歌自慢の面子が揃っているので聞き応えも抜群。これだけで観る価値あり!最近毎日ヘビロテしている。


原作でモヤるポイントだったスターライツの最期とサターンの活躍の少なさもフォローが入っており、個人的にはとても満足。欲を言えば火球&ライツが星に帰れた姿を観て安心したかったけど...。
決戦後にうさぎが日常に戻ってくるシーンも原作にはなかったと思うけど、シリーズ初期を思い出す家族とのやり取り(存在がほぼ消されてた弟が居るのもよい)が凄く良かった。
前世や運命が強く描かれる作品ではあるんだけど、今の身体で刻んできた思い出の尊さを訴える本作に相応しい場面だと思う。現代を生きるごく普通の女の子としての姿も魅力のひとつだから。
なのでラストのTHEプリンセスで今神話が始まる...!の締めより自分はここのシーンの方が最後のカットにして欲しいくらい好きだった。


発表時は賛否両論だったコスモス役に北川景子(実写版でセーラーマーズを演じた)の起用も、ハスキーな落ち着いた声が良くて個人的には悪くなかったと思う。
全体通して旧アニメ筆頭に、これまでのセーラームーンコンテンツへのリスペクトと愛が感じられる作品だったと感じる。


これにてシリーズは終わってしまうけれども、自分の中でのブームはまだまだ続きそう。スリーライツに会うために3回前編観た!
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