このレビューはネタバレを含みます
頭で考えた料理と心で感じる料理の違い?
個人的には視覚的にきれいに整えられたメニューより、美味しいチーズばさっとのせてオーブンでじゅわっと焼き色見せられる方がしびれてしまう方なので、比べるならトスカーナ派かな。
でも、できれば両方バランスよく共存してたら、きっと食べるのがもっと楽しみになるかも。
初めは全く合いそうになかった男女が、実は幼い頃から繋がっていて、どんどん波長が合っていく感じ。
幼馴染の門出を祝福するため、ウエディングディナーを贈る…のか、と思っていたらこれはなんと最悪なタイミングでお互いの気持ちに気づくというやつか。
しかし前日に?その後どうなっていくのかと思いましたが、ドロドロも絶妙に回避してなんか結構よい流れになっていくのが意外。
忘れないけどクヨクヨこだわらないのはドライなイタリアの風土みたい。
終盤気持ちの沈む主人公のいるデンマークの、雲の厚い湿った風景が対照的で印象的でした。
そして、すごいメニューが出てくるわけではないのに、とっても食べたくなっちゃうのは、トスカーナの食材の持つ魅力なんですね。オリーブの木立の中にあるテーブルで、私も食べてみたい。ほんと、食べ物の魅力強すぎる作品。
あと不思議だったのは、主人公が自分のレストランのメンバー全員デンマークからトスカーナに連れてきちゃうこと。そんなことあるのか?
「おい、俺たちは明日からトスカーナで店をやるぞ」って言われたら…
あ、言っちゃうかな、「はいっ!」って自分でも。