Hara

唄う六人の女のHaraのレビュー・感想・評価

唄う六人の女(2023年製作の映画)
4.0
何故か公式HPにサスペンススリラーと書いてあるが分類すれば社会派ファンタジー。
自然界の生きものたちが人類を守ってくれるお話し。

面白かった。


以下ネタバレも含みます。


放射性廃棄物処理場を活断層の上に作るのは一般論としてNG。
悪い奴がそれを承知でその土地をその目的で買収する。
悪い奴は買収の雇い主にも活断層エリアってのを隠し報酬倍増の切札とする。
「実はここ活断層エリアですよ。証拠を握ってるやつは殺っちゃったし、俺が黙ってれば。グフフ」

それを自然界の生きものたちが悪い奴の企みを阻止しようと、いい人に何とか伝えようと奮闘する。

悪い奴宇和島。
山田孝之。
自身が製作に関わりながらこんなゲスな役をほんと憎々しく演じるなんてさすが。
自然界に吸収される最期だったがもうちょっと苦しませても良かったのではと思える憎々しくしさ。

いい人萱島。
竹野内豊。
ムキムキとは程遠い身体で当然ケンカも弱い。
だけど多分本質的な優しさのある人。
それが竹野内豊にはよく似合う。
ラスト、超自然現象で実は死ななかったってのを個人的には希望します。

自然界の生きものたち。
ハチ、水川あさみ。
ムチみたいなものでバチバチ叩いたり突いたり笑
久々に色気たっぷり。
ドSっぷりがよく似合ってたり。

ナマズ、アオイヤマダ。
よく知らないが存在感あり。
水中ダンスはすごい。

シダ植物、服部樹咲。
「MIDNIGHT SWAN」の一果がどれだけ成長したか楽しみだったが立ち姿はなく顔もあまり映らず。
ただ横たわったままのダンスでの手足の長さは成長した一果そのもの。
赤い斑点が出たり妙に増殖したり、なるほどシダ植物。

マムシ、荻原みのり。
いやはやピッタリ。
宇和島をやっつけて欲しかった。

フクロウ、桃果。
この方も知らなかったが瞳が印象的な可愛い方。
ほんとのフクロウは猛禽類。
攻撃も期待したがそこは残念。

ヤマネ、武田玲奈。
ヤマネの親子。
子ども達を優しく見守るが萱島がエロくならないかたまに監視笑
殺されちゃうのは切ない。
武田玲奈二役のかすみが子供とともに自然の中で生きていくのを選択したのは萱島への愛情もあるだろうがヤマネとしての本能もありかな笑

ストーリーもそうだが映像美、各キャラクターの面白さもありスクリーンに釘付けの2時間弱。

以前行った白神山地の遊歩道。
遊歩道と言ってもかなりほんとの自然を感じるとこ。
また行きたくなった。

ひょっとしたらヤマネの親子に会えるかも。
Hara

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