スコセッシフォールド全開

ザ・メニューのスコセッシフォールド全開のレビュー・感想・評価

ザ・メニュー(2022年製作の映画)
2.9
NOPEの、『これは考察のしがいがあるぞ?』の観客の反応に対して、ピールの『いや結構モンスター映画なんだけど』みたいな。もちろんテーマ性とかあるんだろうけど本質はそこ?という、まずはスペクタクルを体験してよ(今回なら料理を味わってよ、お腹を満たしてよ)が伝わらず、変に期待され、それにしくしく答えていった責任の果てが、みんなで炎上万歳末路なのだと思った。目を覚ませ、の手をパン!!。最後まで誰かに気づいてほしそうに見えた。パンも用意していたし。自分もそう、〇〇している自分が好きなだけ。

需要と供給のバランスは取れているんだけど、そこにそれぞれの目的を加味したときに崩壊する。まずレストランにおける満足感って、お腹いっぱいになることじゃない?と原点回帰させられるシーン。美味いものを食ってもお腹空いてたら物足りないでしょ?これよこれ。

そしてNOPE同様、テーマとかメッセージとか置いといて、とりあえず不気味さが充満しているジャンル映画ですよ、と。隷従するスタッフ一同、ナンセンス料理たち、殺人。突然の拳銃自殺。

裁かれて然るべきなのタイラーぐらいじゃない?みんな結構強くNo!と抗議しているし、パンを食わせろと言っているし。スローヴィクに脅迫され付き合わされた、みんな巻き添え食らってて可哀想だなぁ。