アニマル泉

カラオケ行こ!のアニマル泉のレビュー・感想・評価

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)
4.5
かつての角川映画の傑作「セーラー服と機関銃」を彷彿とさせる瑞々しい青春映画だ。和山やまのコミック原作を野木亜紀子が見事な脚本にした。「失われたもの」がテーマである。声、愛する人、小指、失ったものへの代償の物語だ。特に聡美(齋藤潤)の声変わりによって二度と戻らない青春を巧みに描いている。X JAPANの「紅」の英語歌詞を大阪弁に訳して、それがまた見事に「失われたもの」というテーマにマッチしている。綾野剛が素晴らしい。新人の齋藤潤が二度とない青春を見事に疾走した。2人を演出した山下敦弘の手腕は確かだ。
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