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灼熱の魂 デジタル・リマスター版のyadokariのレビュー・感想・評価

3.8
『DUNE/デューン 砂の惑星』『ブレードランナー2049』のドゥニ・ヴィルヌーヴの根源にある悲劇を物語化した映画。中東の国(レバノン)内乱状態の国。イスラムとキリスト教の対立の構図。社会的な告発映画でもなく、純粋なる戯曲としてのでギリシア悲劇をモチーフにした映画。

ドゥニ・ヴィルヌーヴが監督としてだけではなく、脚本家として優れているのは、この映画を見ればよくわかる。ただ話の内容は錯綜しているからけっしてわかりやすいストーリーでもない。謎解きもの。「オイディプス王」。

それをアラブ世界の話として描いている。壮大すぎる悲劇。
『DUNE/デューン 砂の惑星』『ブレードランナー2049』の背景にあるものが、この悲劇的映画にはあり、面白い。ただハリウッド仕様でもないので退屈する人もあるかもしれない。映画の文法がヨーロッパ映画の感じがする。
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