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秘密のふたりのashiiiのネタバレレビュー・内容・結末

秘密のふたり(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ずっと、苦しい。
これは移民、同性愛者、ギャング、果たしてどの属性に起因するものなのか。それとも全てなのかわからないけれど。
この閉塞感はきっと、移民のコミュニティという閉ざされた保守的な集団で互いに監視の目がある以上消えることはないのだろう。
フランスという国はもっと自由でリベラルな環境、という先入観は、白人(もっと言えば男性)に限定されるものなのか。(もちろん超保守な人も多いだろうけれど、映画内で人種に言及された時脱力感があった)
移民として他国で生き残るには、求められた役割の中で自分を演じ切る必要がある。そこに、"同性愛者"なんて異質な存在は不要。

友人から「裏切り者、キショい」、妹から「病気」、母から「いい男の子を連れてくる」そんな言葉を投げつけられる描写は、幾度となく目にしたことがあるもので。
それでも息を潜めて、屋上で逢瀬を重ねる二人に、安寧な暮らしを願わざるを得なかった。
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