やっべぇ物を見てしまった(真魚八重子さんには見せない方が良い気がする)。
DOMMUNEで紹介されて以来気になっていた作品で「とにかく相当奇妙な映画らしい」という事だけは番組から伝わって来たので心の準備をしてから鑑賞。
到底一言では表せない内容を無理矢理まとめるなら「田舎怖っ」
別に田舎ホラーというわけではないんだが、助けを求めたいんだけど誰に求めるべきなのか分からない、不意に悪意を向けられるのとか逃げ場のない感じとかが怖い(無論都市に住んでいても同じような事はあるだろうけど面白半分に叩いてる人々はしばらくして新しい生贄を見つけたらそっちに移るからそれまでやり過ごせればって考えれるだけマシ)。
お話の概要としては、親の介護を押し付けられ、仕事を辞めて長野に帰郷して暮らす中年女性圭子が、「なんで生きてんだろ」というしんどい日々の中に降りて来た「蜘蛛の糸」を掴んだらそこから大変な事になりやがて…というところ。
中盤圭子に次々と不幸、不運が降りかかるところとかコメディ一歩手前ぐらいで厭な感じをキープしててこっちの精神を削って来る。まぁ松本サリン事件を連想させる様な描写はちょっと陳腐な気もするが。
不幸のつるべ打ちがひと段落した後には空気が一転して「自分は一体何処に連れて行かれるのか？」という展開、その果てには‥腑に落ちる様な落ちない様な形容し難い気分でエンドクレジットを眺める羽目になったとさ。
なかなかに他人様にお薦めはし辛いけれど、出来れば1人でも多くの人にこの何とも言えない気分を味わってもらいたい一本。
