私が大好きな話題の今泉力哉監督作品。
感情ってこんなに豊かなんだよなあって思わされる映画。この繊細さは日本人だから作れる映画なのかもしれない。
それにしても今泉監督作品は緩さと言葉の間の使い方がなんとも心地よい。今作もその心地良さが溢れている。また、リリーフランキーや風吹ジュンがその今泉監督の言葉一つ一つを噛み締めてゆっくり強く吐き出してくれる、これが名優なんだろうなあと感じた。
もちろん、ちひろさん演じる有村架純の自然体のような演技力もこの映画の魅力だと思う。自分の芯を持ってるようで、掴もうとすると掴めないクラゲのような性格をしていて、また人に掴まれたくないとも思っているから「孤独」でいいと思っているんだろうなと。
自分の星の人に出会えることは少ないのかもしれないけれど、他の星の人とも輪を囲むシーンはなんとも言えないけどジーンと胸にきた。
リリーフランキーの「しばらく沈んどけ、人間の体は浮くようにできているから」は作中トップの名言だった。
そして、今泉監督作品に毎度の如く出てくる若葉達也、今回はめちゃくちゃ羨ましい役やないかい……今泉監督になんぼ詰んだんや……って思うけど、若葉達也って憑依型の演技するから声でしか判別できないくらい天才だと思うし、許してやろうかな。笑
今泉監督、若葉達也好きすぎんか！？
何気ないけれどもなんかちょっと起き上がってみようかなって気持ちにさせられる映画を作るのは今や日本でもトップレベルだと思ってる。
