大倉順憲

おっさんずぶるーすの大倉順憲のレビュー・感想・評価

おっさんずぶるーす(2020年製作の映画)
5.0
「 おっさんずぶるーす ファミリー編 」(@新宿ケイズシネマ)を観て。

『21世紀のおじさん』監督 前田直樹
「レンタルおじさん」という商売が実在するという話は聞いたことがある。自分自身を、まだ「おじさん」と認識してない(したくない? )俺ににとって、どこか他人事にも思える内容だった。ロン毛の若者が居酒屋に「レンタルおじさん」を呼ぶ必要があったのだろうか?

『オファーを待ちながら』監督 真田幹也
主演の仁科貴に、 まるでアテガキのように書かれた脚本。 いまどきこんな芝居観るのかという「オイディプス王 」を選んだセンス。タイトルはベゲットの「ゴドーを待ちながら 」のパロディか。現在巷にはびこる ワークショップという芸能商売への揶揄。スカッと最高だった。
短編ではなく、長編で観てみたくなる 。

『全く最近のおやじモンときたら…』監督 荒木憲司
バブルだろうが、リーマンショックだろうが、 コロナだろうが、1ミリもぶれない荒木ワールド。もうこの監督、狂っているとしか表現出来ない。だけども役者達への棒読み強制演出は、案外小津ワールドにつながるのかも知れないという底力を魅せた。

『たそがれのあとに』監督 西村大樹
 モノカキの端くれとしては、これも身に詰まされる話だ。妻役の若林美保のスッピンメイクでのサラッとした演技が秀逸。
大倉順憲

大倉順憲