卒業式の1週間くらい前にクラスメイトと教室で殴り合いになったことを今でも思い出す。
休み時間も勉強をしていたあの子、第一志望に落ちていたあの子、大学デビューを果たそうとちょっとずつおしゃれになっていたあの子、そして卒業式に行かなかった僕。みんな何を思って卒業をしていったのだろう。
そんなことを思っているうちに、なんか涙が出てきた。
旅立ちの日である卒業式の日に、当時の彼女に別れようと伝えたことを今でも後悔している。
高校を卒業するというタイミングで、何者でもない人間が何者かになるターニングポイントなのだと僕は思う。