「一つの怒りで人は一つ老い、一つの笑顔で一つ若返る」
マドレーヌのこの言葉(実際はマドレーヌのお父さんからの言葉)、忘れないぞ。
何もかも上手くいってないパリのタクシー運転手のシャルル。偶然乗せたマドレーヌお婆ちゃんとのふとした会話とちょっとの寄り道から始まる心の触れ合い。
会話がウィットに富んでいて、オシャレです。シャルルが気難しい設定らしいけど、私から見るとそんなことなくて笑
爽やかコメディかと思いきや、重いお話でした。マダムマドレーヌ、お上品な今の笑顔からは計り知れないほど悪女やわ。まーとんでもないDV夫でしたけどね。私はプライベートと作品をオーバーラップさせちゃうダメ人間なので、息子さんのことを考えると肯定できなかった。いくら女性の立場が弱い50年代フランスだったとしても(確かこの時代、人口中絶も違法だったはず)。マダムマドレーヌのような女性が声を上げてくれたからこそ今があると思いたい。