2023-196
惜しい!でも、もう少しで日本アニメ史の金字塔にもなり得た作品。
ロボットの登場により生産性が上がると同時に労働者から仕事を奪い貧富格差の未来の巨大都市。
探偵と甥っ子がマッドサイエンティストを追う途中で世界征服の為に作られた美少女ロボと出会う話。
豪華製作陣で気合の入った一本。
ただし、気負い過ぎたのか?アレもコレも詰め込み過ぎて消化し切れてなかったり強引展開で駆け足だったりと…勿体無い!
もう、ここ迄きたらもっと予算を掛けて3時間の超超大作で歴史に刻んで欲しかったレベル。
終始、スタンリーキューブリックっぽいシンメトリー構図に緻密で繊細かつヌルヌル動く丁寧な作画は圧巻だが時代的にCGはショボイ、逆にココも手描きが良かったです。
フリッツラング版メトロポリスの繁栄に驕り高ぶった人間が神を目指し崩壊を招くバベルの塔の「頭脳(資本家)と手(労働者)と媒介者は心でなければならない!」と言う大きなテーマと偽マリアに、アレコレ装飾を付けすぎた印象。
都市の雰囲気は分かるが世界の雰囲気がイマイチ弱く世界征服と言ってもピンと来なかったり、ボーイミーツガールとしては浅く、行動が唐突に感じた。
良いキャラが揃ってただけに、もっとキャラの心情を掘り下げて欲しかった。
最後のラジオの音声は蛇足に感じた。