ろいろい

からくりの君のろいろいのレビュー・感想・評価

からくりの君(1999年製作の映画)
3.9
💠favorite line💠
"人形ではありませぬ。"

🎞️story&information🎞️
時は乱世の戦国時代。
とある地方の領主でありながら急速に力をつけた狩又貞義の実態を探るべく、派遣された忍者の一団があった。
ところが、任務の途中でことが露見してしまい、狩又の誇る精鋭忍者部隊「死なずの忍」に追われる身となる。
ほどなくして、巨大な行李を背負った風変わりな娘、文渡蘭菊が伝説の忍者、加当段蔵の隠れ家を尋ねた折、追手から唯一逃れおおせて一息付いていた下忍、睚弥三郎が「加当は死んだ」と告げる――。


監督は高谷浩利。

DVDは海外でのみ販売されていたらしいけど、
2009年7月に発売された書籍『藤田和日郎魂』の特典として日本国内でもDVD化された。

🎞️review🎞️✐✐✐✐✐✐
1999年に発売された時代劇ファンタジーOVA作品。
40分程度の作品。

藤田和日郎先生が『からくりサーカス』を描くきっかけとなったとして有名。

短編OVAとしてはまとまりも切れ味も非常に高品質な逸品。

天然なお姫様に眉毛が立派な忍者。
個性的なからくり人形に敵たち。
そんな彼らの
眼球を充血させる毛細血管
犬のように口を開けたときに見せる歯並び
切られた時に見える骨と肉
死ぬ直前の痙攣に立ち上がり際のよろめきは目が離せない。

そして、キャラクターの表情にも引き込まれるものがあったのはもちろんのこと、
野性味溢れる作画から漂うバイオレンス・狂気・恐怖と薄暗く血みどろな舞台設定に心がどよめく。

ストーリーは王道を驀進したように熱く、クライマックスの爽快感は心地よかった。

若本規夫氏の快演も見所。

濃密な要素を緻密に練りこまれた本作が気になったら見てみて欲しい。
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story:Wiki参考
information:Wiki参考
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