すずや

ヒトラーのための虐殺会議のすずやのレビュー・感想・評価

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)
-
劇伴をつけなかった判断が正しいかどうかだけは正直判断しかねてるけど、どこか自分の身にも覚えがあるような、なにか重要なことを決めなくちゃならない会議の様子を2時間追体験する。その議題がたとえ"ユダヤ人虐殺"の判断だとしても、役人の彼らにしてみれば省庁の統合とその心労は変わらず、誰が管轄するのか、今もう自分たちは手一杯だ、とアピールすることに、恐ろしいまでの普遍性を感じてしまった。
あと、この中に出てくるトピックが、あの映画で聞いた事があるぞ、みたいなのが凄くあり(安楽死政策はWorld on fireで聞いたばかりだったし)、その辺でもやはりことの重大さを思い知っている。
あとやっぱり、議事録がもとになって作られた、という話をきくと、公文書を残す意義ってこういうところなんだなと。

ただなあ、やっぱ舞台的というか、映画であるべきだったか…?っていうのは劇伴のことで思ったし、じゃ舞台でよくなかった…?と思ってしまう自分がいる。
すずや

すずや