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正欲のzaokaのレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
3.8
【レビューにしくい衝撃作(長文失礼)】

「桐島、部活やめるってよ」他の
若き直木賞作家、朝井リョウ原作
(原作既読です)

劇場行くか迷ってたけど、
皆さんの多様なレビューを読んで
原作とは大分違うのかな?って
興味が湧いて急遽観て来ました。

うーん、コレはレビュー書きにくい💦
長文かつ、小難しくなりそう...
(先に謝りますw、スミマセン!)

難しいテーマだけど、映画として十分
楽しめるし、観る意義は大きいと思う😀

※配信されたら広く観られて欲しい♪
※スコアは原作リスペクト込み
 (原作もオススメ)

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検事の寺井(稲垣吾郎)は常識的で正義感の強い男性だが、息子の泰希の不登校を心配しており、教育方針をめぐって妻と衝突している。
性的指向の秘密を持つ桐生(新垣結衣)は世間になじめないが、共感を持っていた元同級生の佐々木(磯村勇斗)が戻って来たことを知って、、

男性恐怖症になった学祭実行委員の神戸八重子は、同じ大学に通う大也が気になっているが、、様々な人間の群像劇
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こんな難しいテーマ・原作を演じた
キャストは素晴らしいね♪😊

ガッキーは全く違った印象でビックリ❗️
(これから新境地に進むのかな?)
ゴローちゃん、磯村勇斗もいいし、
東野絢香、佐藤寛太も怪演!、他に宇野祥平、渡辺大知等

■性的指向の独特さは少しチタンっぽさも?
 (ガッキー版チタンが見れる?w😆)
■Vaundyの主題歌も素晴らしい!
https://www.youtube.com/watch?v=y8SkBNVc94A


LGBT等の類型でマイノリティを理解した
つもりになってはダメで、一歩先が必要!
って我々に突き付ける衝撃作かつ傑作♪
(頭の中で原作と映画が混じってるw僕の解釈)

映画は改編によってシンプルでエンタメ要素
も入って観やすくなっていて、
マイノリティのマジョリティ含めて、タイプ、
考え方などが多様であることを実感出来る。
(マイノリティの線引きも意味がない時代かな)

ゴローちゃんの熱演で寺井が目立ち過ぎてた
(頑固過ぎるキャラ的な)印象はあるかもw

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※多様性について感じたことmemo
(小難しいのでスルーしてください)

・マイノリティ・多様性って複雑だから、LGBTとか型にはめて理解してるって考え方はNG
(だからLGBTQ+ なのだが、大半がQ+かも)
・マイノリティってワード自体、マジョリティ側からの視点である。
・誰にでもムリに理解されたいわけではない(向き合い方は難しい)
・一方で、人は繋がりがないと生きられない。
・ネット社会の広い繋がりは、危険と隣合わせである。

・正欲(社会に認知されている欲)以外の欲求を持つ人は、生きづらい。
(正常と見られないリスクもあって誰にも言えず、孤独、、)
・欲求によってはレベルによって法律に触れる場合も
・法曹三者(裁判官・検察官・弁護士)の多様性の理解もより必要
・マジョリティ・マイノリティは単純に区別出来ない。
 (人は両方の様々な要素を持ってたりする)


★結局、人はみんな違うものだから、、型にはめない多様性の尊重・向き合い方はあるのでは?(そう考えると救いもある?)
...やっぱムリに纏めるのは難しい💦w

<@TOHOシネマズ>

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★以下ネタバレ含むmemo(スルーしてください)

覚えてるうちに、主役級をあてはめてみた。
映画ではカットされてる部分含む

【①マジョリティ】
・寺井検事(ゴローちゃん)
マジメで曲がったことが嫌い。不登校になった息子に悩み、理解してあげたいが、現実的には十分向き合えない。
性行為で泣く妻に興奮を覚える自分に違和感も..
(妻には飽きっぽく、我が儘な一面もある)

※マジョリティの象徴として描かれる。

・友人 西村修(渡辺大知)
BBQで酔って海に飛び込んで溺れて死んでしまう。どうやっても明日死なないと思っているマジョリティの代表
■渡辺大知を起用したのに映画は描写なし

【②マイノリティ(の中のマジョリティ)】
・神戸八重子(東野絢香)
兄のエロDVDタイトルを見てから男性恐怖症になった。
マイノリティの大也に共感を覚える。

【③マイノリティ】
・桐生(新垣結衣)と佐々木(磯村勇斗)
水に欲求を覚える同じ性的指向。一人が好きで話しかけられたくないし、生きるのが辛い。
世間に合わせて手を組んで夫婦として暮らす。

・諸橋大也(佐藤寛太)
大学で準ミスターに選ばれたダンサーで、一見華やかに見えるが、性的志向(同じ水フェチ)から人と交流しない。

・小学校の先生
水フェチ&小児性愛者で、佐々木や大也と関わる。

※原作では、③マイノリティ大也 と② マイノリティ(の中のマジョリティ)八重子の会話が重視されているイメージ。

映画でも「あんたが想像もできないような人間が、この世界にはたくさんいるんだよ」とかのセリフはあるが、かなりカットされている。

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余談)★ネタバレの続き(注意)

■原作とのラストの違い
原作ではラストの面談前に、寺井と桐生は路上で出会っておらず関係性もない。

だから面談で寺井家に関する会話もなく、寺井は離婚調停中でもない(状況不明)。

映画のラストの方がドキっとしてドラマティック
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