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カタコンブ 地下墓地の秘密のJIZEのレビュー・感想・評価

3.7
ヨーロッパ各地に実在する地下墓所"カタコンブ"を題材にしたパニックホラーで1991年フランスのパリを舞台に3人の若者たちがドラッグの売人に誘われ地下にあるカタコンブに侵入したことで常軌を逸した事態へと巻き込まれてゆく様を描きだす。(クリーチャー出現までの)溜めが、物凄く長い。ラスト20分間のトリガーは怒涛。またシチュエーションであるパリの"地下壕の納骨堂"という600万人の遺骨が納められているそのトンネルを舞台立てとして採用したのは、語り口がモキュメンタリ的でもり稀有でだいぶ良かった。ナチス・ドイツの占領下の隠れ家的痕跡をあのような壕内の不気味な部屋や何者かの生活感、大量のネズミの徘徊をもうけて描写してたのもリアル思考として、うまい。ラスト20分までの溜めが(粗暴なグループの襲撃のくだりなど)超冗長だが、雰囲気はそれなりに良い。ナチスの軍服に身を通した終戦を知らない生き残りの亡霊兵士的なアイツの暴走と叫び声は、ゲラゲラ笑いながら観てました。
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