よしくん

Sin Clockのよしくんのネタバレレビュー・内容・結末

Sin Clock(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

人間には2種類あるという。
人生に奇跡は起きないものと思っているか、人生には奇跡ばかり起きると思うか。

この捉えかたの違いで人生は180度変わりそうだ。

主人公は人生がうまくゆかない。
物書きになろうとしてなれず、会社もクビになり、タクシー会社へ転職。そこでの出会いが偶然ながら同じ時期に転職した3人の誕生日が皆同じで、主人公が客で乗せた代議士の話をしてきたら、それを聞いた別の1人が代議士の絵を金にする話を持ちかけ、3人はそれを実行する。

ところが、それに気づいたタクシー会社の指導員が細工をしてその金を持ち逃げし、スペインに高飛びしようとする。しかしその飛行機は墜落した模様。奇跡が逃げて行っている。

またタクシー会社では、麻薬をまわす奴もいるが、そこで金を払わないとスプンで目玉を抉り取られたりする。こちらも同じ、なるべくして悪くなっているだけだ。

主人公は離婚していて息子にもあまり会えず、意地悪なお巡りに違反を取られ、それで怒りに任せて運転してたら事故を起こし、車の修理代は自腹になり養育費が払えなくなる。元妻には養育費は払えなくてもタバコ吸うお金はあるのね、と嫌みを言われたりする。

そんな小さな痛みは色々あれど、そういう状況も何かの警告と受け止め、セルフコントロール出来れば、それぞれの人生に奇跡らしきものは起きている中で、より大きくそれを引き寄せられるのだろう。要は、それをキャッチするアンテナの感度の問題だと思う。

日々の自分の生活を見ていると、その出来事から声なき声がそっと教えているのに気づく。それは奇跡の扉なんだろう、気がつけばだが。
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