ぽち

花咲ける騎士道のぽちのレビュー・感想・評価

花咲ける騎士道(1952年製作の映画)
3.2
冒険活劇はこうあるべきと言えるほど能天気で明るい作品。

なのだが、個人的にオープニングのナレーションや途中のルイ15世のセリフに背筋の凍るような感覚を覚えた。

特に「楽しい戦争」「戦争を楽しむ」と言う内容の物に、価値観や倫理観のずれが強く感じられる。
もちろんこのような表現は監督のギャグの一端であることは重々承知しているが、その使い方が軽いのだ。

普通にダジャレを言うような感覚でのこのギャグ。そこに違和感を覚える。
例えば大友克洋・矢作俊彦の「気分はもう戦争」など軽いタッチで戦争をおちょくっているのだが、それを全力でやっていて、裏にあるブラックな想いがひしひしと伝わってくる。

今作では本当にギャグが軽い。これは作者が実際にその事柄を軽んじていることの現れで、そこに価値観の違いを見ることが出来る。
もしこれを裏に重さを残して徹底的にブラックに作れれば、違う意味での名作となったのだろう。

それ以外はラブコメとして今でも楽しめる内容。後半のもたつきや、オチのご都合主義も含めあっけらかんと見る作品だろう。
ジーナの色気ムンムンのロロを眺めてテンションを上げよう。



余談。
「女」を強力に発散させているジーナ・ロロブリジーダ。
愛称は「ロロ」だそうだが、この「ロロ」と言うのがフランス語のスラングで「おっぱい」という意味だそうだ。

確かに今作内でも、屋根の上から谷間を見てしまう主人公の気持ちが分かる。強調された衣装と美乳は素晴らしいのだが、それが愛称ってどうよ。

「こんにちは、ぱいおつ!」「ひさしぶり、きょにゅう」「それじゃね、おっぱい」

って感じだろ。
いいのかそれで、ジーナ・・・・
ぽち

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