怪物のミヤマレベッカのネタバレレビュー・内容・結末

いやーーすごかった。名作。見た後に人と語りたくなる映画です。
脚本の坂元裕二さんがとても好きで今作では是枝監督とタッグを組むと聞いてめちゃくちゃ楽しみにしていました。まさに期待を裏切らない傑作。

「他人の事情はどうあがいても分からないのに、人はついそれを忘れてしまう」ということを、非常に丁寧に描いた作品です。
たしか坂元裕二さんのインタビュー記事で、前のトラックが青信号になっても動かないからクラクションを鳴らしたら、その直後にトラックの前をお年寄りがゆっくり歩いていく姿が目に入り後悔した──という趣旨のエピソードをお話しされていて、まさにこんな感じの心に刺さって抜けない小さな棘のようなエピソードをうまく映画に落とし込んでいるなと感じました。

個人的にはこの映画のラストシーンがすごく好きで、見終わった後もふたりの姿が目に焼き付いて離れませんでした。ものすごく幸せな現実を迎えたエンディングにも感じるし、哀しい結末を強調しているようにも感じる。いい映画でした。また観たいな。